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by dirrrrre

カルロス・ガマーラ (パラグアイ / DF )

 カルロス・ガマーラほど、エレガントなセンターバックは珍しい。179cm、85kgとDFとしては小柄なものの、卓越したポジショニングと読みで相手アタッカーをことごとくストップする。35歳になった今でも、パラグアイのDFラインに欠かせない存在である。

 特筆すべきは、プレーのクリーンさだ。ガマーラは1998年フランス大会、2002年日韓大会とワールドカップに2度出場しているが、合計8試合で1枚もイエローカードをもらっていない。フランス大会にいたっては、ファウル数はゼロ。日韓大会も、8度しかファウルを犯さなかった。危険なタックルをすることはなく、冷静なプレーでパラグアイの2大会連続ベスト16進出に多大な貢献を果たした。

 キャプテンシーと統率力も、ガマーラの持ち味である。2004年アテネ五輪には、オーバーエイジ枠で出場。10歳以上年の離れた選手たちを引っ張り、同国にオリンピック史上初のメダル(銀メダル)をもたらした。また、2006年ワールドカップ予選では15試合に出場。5節のブラジル戦、7節のアルゼンチン戦をともにスコアレスドローに持ち込むなど、安定感のあるプレーを披露した。加えて、チーム3位タイの3ゴールをマーク。強固なディフェンスに反し、得点力に課題を残すパラグアイにとって、ガマーラは攻撃面でも不可欠な戦力である。

 クラブレベルでは、国内外の名門を渡り歩いてきた。セロ・ポルテーニョ、インディペンディエンテなどで経験を積み、ポルトガルのベンフィカ、スペインのアトレティコ・マドリード、イタリアのインテルなどを経て、現在はブラジルのパルメイラスに所属。タフなリーグ、歴史のあるビッグクラブでプレーしてきたことは、ガマーラにとって貴重な財産となっている。

 パラグアイがグループリーグで対戦するのは、イングランド、スウェーデン、トリニダード・トバゴ。イングランドにはウェイン・ルーニー、スウェーデンにはズラタン・イブラヒモヴィッチ、トリニダード・トバゴにはドワイト・ヨークと、各国ともに強烈なストライカーを擁している。それだけに楽しみも多いというものだ。果たして、ガマーラは彼らをいかにして封じ込めるのか。35歳のDFが見せる、渋くて、クールで、優雅なプレーから目が離せない。
by dirrrrre | 2006-05-29 19:52